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2019.04.22

シンプルな家や暮らしをつくるのは、むずかしいこと?

シンプルで快適な暮らしは、誰しも憧れますよね。
わたしも憧れます(^^)♪

例えば。
キッチンと洗面脱衣所を、2~3歩で行き来出来れば、
最短の家事動線であり、快適ですよね。
しかし、洗濯物を2階のベランダに干すようにプランしていると、
干しに行く動線は、逆に最長のものになってしまいます。
“最短の家事動線”とは、真逆です。

その上、水気を含んだ洗濯物は重いため、
一気にまとめて洗濯物を2階まで持って行けなかったり、
洗濯を干しに行くだけで、
階段を2往復もしなければいけなくなれば、面倒に思ってしまいます。
たとえ、あなたがまだ若いからといっても、
家事に育児に仕事までしているとなると、
なかなか大変な作業ではないでしょうか。

または、さすがに2階まで行くのはしんどいからと、
キッチン横か洗面所に勝手口を設置し、
そこから外に出て洗濯物を干すようにしたとしても、
洗濯物を取り込む時に、
何度も外と中を往復しなくてはいけないので、
けっこう手間がかかります。
それはそれで面倒だったりしますよね。

というふうに、家事動線1つをとってみても、
理想的なプランをつくるのは、
決して簡単なコトではありません。

そして、家づくりでは、
両立させて実現することが難しいことが、いくつも存在します。


1)開放感と居心地の良さ

家を建てるからには、清々しく過ごせて、
開放的な家にするためには、
家の中を明るくしたいと考えます。
そして、南や東に大きな窓をたくさん作ります。

ですが、外に向かって、
大きな窓をたくさん作れば作るほど、
外からは、どんどん丸見えになっていきます。

そして、その結果、
一切プライバシーが確保出来ていない状態になり、
カーテンが閉めっぱなしで暗い家になってしまいます。

そして、その結果、
風通しの悪い、暗い家になってしまいます。

さらに、このような窓の作り方をしてしまうと、
外から見ただけで、家の間取りが、
手に取るように分かってしまうことになります。

そうなると、決して防犯性が高い家だと言えませんよね。



2)デザインとコスト

デザイン性が高い家は、コストも高いという
先入観が一般的にあります。
それが理由で敬遠している人も数多くいらっしゃると思います。

確かに、コスト意識の低い建築家が設計した家は、
コストを度外視し、デザインばかりを追求しているため、
信じられないような価格になる場合があります。

また、デザイン性が高い家は、
コストが高いだけじゃなく、
窓が少ないため家の中に光が入らず、
家の中が暗いんじゃないか?
風通しが悪いんじゃないか?
デザインを優先しているから、
間取りや動線が悪く、住み心地が悪いんじゃないか?
耐震や断熱といった性能面は考えてないんじゃないか?

という不安になります。
そんな家も現実的に存在するかもしれません。

しかし、
デザイン性に優れた住まいの全てがそういうわけではなく、
むしろ、より暮らしやすい住まいであることが多いのです。

実は、デザイン性の高さは、
ただ単にデザインを追求した結果ではなく、
明るさや風通し、そしてプライバシーや防犯性の確保、
さらに動線の良さや快適性といった機能性を追求した結果、
自ずとそうなっていくものです。

ただ、先程ご紹介させていただいた機能性を全て実現した
本当に暮らしやすい住まいを手に入れようと思うと、
一般的な家ではかけないようなコストをかける部分があるのも
確かですから、コストは高くなります。

同時に、
家に生じる無駄を最大限にカットすることで、
無駄なコストをカットしていく必要があるのも事実です。

そうしないと、手が届かない家になってしまいますから。

ですが、機能性とデザイン性を兼ね備えた家を設計することが出来れば、
わざわざ日当たりが良い土地を買う必要もなくなります。
(日当たりの良さと家の明るさは比例しません)
家のデザインの悪さや住み心地の悪さをカバーするために、
過度に庭に装飾をする必要もなくなります。

また、防犯性が高い家になれば、
塀も必要なくなるので、
さらに庭などの外構費用をカットすることが出来ます。

つまり、家全体のコストをアップさせることなく、
土地や庭のコストをカットすることが出来るようになるので、
逆に、一般的な家より低コストで、
家を建てることが出来るようになるのです。

そして、先程お話させていただいた
両立することが難しい“開放感と居心地の良さ”であっても
実現することは可能ですし、
冒頭でお話させていただいた
最短かつ使い勝手が良い家事動線の実現も可能にします。

いかがでしたか?

このように、家づくりでは、
当たり前と信じていることが実は間違っていたり、
クサいものに蓋をしたい人たちの口によって、
屈折して事実が伝わってしまっていることが多々あります。

その非常識な発想と、
現実的な建築コストと、
常識的な家よりも遥かに明るく快適な室内空間に
きっと驚かれるはずですから。